まさに究極!?
当サイトのおすすめとして紹介したいのがこちらのコードバン財布です。
こちらは、ココマイスターの水染めコードバンを使用したマイスターシリーズになります。
超人気商品となっており、再販売が始まると数分で完売するなど、なかなか購入するのが難しい状態にあります。
再販売までは、3ヶ月以上待つ場合もあるようです。
結構、いい値段なのにどうしてそんなに売れるんでしょうか?
私が思うに、このシリーズは、革の事を良く知るマニア好みの仕様になってるからだと思います。
まずは、コードバンですね。
透明感のある美しい水染めコードバンが使われています。
コードバンの醍醐味を最大限に楽しむための条件としては基本と言えるかと思います。
しかし、ここまでは、他のブランドでもそこそこありますので人気の理由とは言えません。
この財布の注目は、財布の内装に採用されてるレザーです。
革財布の内装は、ヌメ革という無染色の革がよく使われていますが、マイスターシリーズでは、イタリアのバダラッシ・カルロ社のオイルレザーが使われています。
バダラッシ・カルロ社?と思われる方もいるかもしれませんが、ここがポイントなのです!
バダラッシ・カルロ社は、レザーへの愛情が非常に強いタンナーで、バケッタ製法と呼ばれるものすごい大変なレザーの作り方をあえて採用してるところです。
革の製造は、植物タンニンと呼ばれる渋またはクロムと呼ばれる薬品のどちらかで作られますが、植物タンニンで作る工程は、非常にコストや手間がかかり、下手をすれば事業がつぶれてしまう程の効率の悪さで、ほとんど行われていません。
(現在の革は、9割はクロムで作られています。)
バダラッシ・カルロ社は、それでも植物タンニンで革を作り続けているわけですが、さらに植物タンニン革の中でも、もっと面倒な工程を踏まなくてはいけないのがバケッタ製法と呼ばれる方法で、通常は、レザーに含むませるオイルに植物性のオイルを使うのですが、バケッタ製法は固形の牛脚脂を使います。
これが、偉く大変のようで、植物性のオイルに比べて牛脚脂は、なかなか染み込まず、大変な時間と労力が必要となります。
こんな事情もあって、バケッタ製法というのは、行われなくなってしまったのですが、バダラッシ・カルロ社の社長さんは、レザーを研究し、このバケッタ製法を再現し、復活させました。
オイルに牛脚脂を使うと染み込んだオイルが抜けにくい特徴があるので、乾燥を防ぐことができ、レザーの良い状態をキープすることが出来るわけです。
このこだわりのバケッタ製法こそが、バダラッシ・カルロ社の代名詞であり、レザー愛好家を魅了するタンナーとなりました。
当然ながら、エイジングも味のある変化をして行きます。
バダラッシ・カルロ社では、ミネルバ・ボックスやマット-ネなどの有名レザーがありますが、スーパーエイジングとも称されるように他のレザーとは次元の違うエイジングをします。
サンプルをご覧ください。
◆マットーネのエイジングサンプル
新品
使用後
※ココマイスター、マットーネシリーズより
こんな具合で、バダラッシ・カルロ社のレザーは、エイジングにより、良い意味で新品とはまったく違う雰囲気になる場合もあり、マニアにはたまらないレザーと言えるかもしれません。w
イタリアでは、植物タンニン革の製造方法や品質を保証する協会があり、バダラッシ・カルロ社も、そのメンバーになっています。
イタリア内に1000以上あると言われるタンナーですが、現在のところ、わずか23社しかメンバーになれないという厳格な管理の中で、高品質のレザーが作られ、バダラッシ・カルロ社のレザーもその保証が付けられています。
と言うわけで、長々しい文章になってしまいましたが、今回、おすすめしてるマイスターシリーズは、内装も凄いぞと言う事なんです。^^;
販売が始まると即日には完売してしまうわけですが、人気の理由はやはり内装までのこだわりだと思います。
「コードバンだけでは、満足させないぞ!」と言うメッセージが入ってるように思います。
クールな印象があるコードバンと温かみのあるイタリアンレザー、そして、それぞれのエイジングを堪能できる、まさに究極の財布と言えるのではないでしょうか?
ぜひ、チェックしてみてください!